今回観たのは初のインド映画。
インド映画と言えば「突然みんな踊りだす」という変な先入観がありました。
・・あまり間違った偏見ではなかったようです。
言い方を変えればミュージカル的な感じ。
音楽自体もオリエンタルな感じがあって独特な楽しさがあります。
ストーリーの方は大学生の青春劇で取っつきにくさはなく、むしろ日本人であれば共感できるような内容だったと思います。
ファルハーンは生まれた瞬間から父よりエンジニアにするために手塩にかけられ、就職率至上主義の入寮制工科大学に入学することに成功します。
入学早々、いわゆる「洗礼」として下着を脱がされるファルハーンを含めた1年生たち。
遅れてファルハーンと同室のランチョーが現れ、同様に「洗礼」を迫られますが、部屋に閉じこもり、扉の前で放尿した先輩を扉の下から出したスプーンで感電させて撃退してしまいます。
ランチョーはそれ以外でもその頭角を現します。
教科書上の難解な「機械」の定義を求めてきた教師から独自の「わかり易い説明」で返したことで退室を求められてしまうのですが、ランチョーは「記録や分析やまとめのため情報を時には図版と共に収めた目次や前書きや索引の付く人間の理解を助けて役に立つ品物」を忘れてしまいます。「もっとわかりやすく説明しろ」という教師に対し「本」だと答えるランチョー。どうやら教師は難解な説明がお好みと言う訳ではなかったようです。
ランチョーを筆頭にファルハーンと同じく同室のラージュが世の中の慣例である学長や暗記だけの優等生を蹴飛ばし、勉学の楽しさ、競争に対する疑念を訴えたドラマがいくつもちりばめられています。
学生生活とその後行方不明になったランチョーを追う二つの時間軸で物語のクライマックスに至るのも二重に楽しめる要素でしょう。
170分と長作でintervalも設けられてますので小分けにしてみるのもいいかもしれません。
仕事や勉学でうまくいっていないあなたに。